人と比べて自己否定してしまう相談者
自分のできないところばかり気になります。
全肯定心理カウンセラー
藤村高志
自分にダメ出しして落ち込むのは苦しいですね。
相談者
どうすれば楽になれますか?
藤村高志
この記事では、人と比べて自己否定してしまう苦しみから抜け出す2つの方法について解説します。
目次
人と比べてしまう理由
- 人と比較して、自分を否定してしまう
- できていないところを見つけては、自分にダメ出しする
- できている人を見て「どうせ私なんて」と落ち込む
自己否定やダメ出しをやめたいと思っているのに、また繰り返してしまうのには、実は理由があります。
それは、幼い頃からずっと、人の“価値基準”でいい悪いを決められてきたからです。
- 「(成績のいい)お姉ちゃんを見習いなさい」
- 「活発で明るい〇〇ちゃんはいいね。どうしてあなたはできないの?」
- 「〇〇さんはピアノが上手ね。あなたもやればできるはずよ」
あなたも、親や周りの人の「これがいい」という“価値基準”で、人と比べられた経験があるのではないでしょうか?
学生時代は、テストで良い点を取って、より順位を上げることを求められた。
社会に出てからも、競争社会の中で、より速く、より多く、よりよいものをと求められ続けている。
人と比較される環境、競争社会に長くいるために、
- 実績、結果を残さないと価値がない
- できない自分はダメ
と信じ込んでしまっているのです。
だから、人と比較して落ち込むことをやめようと思っても、なかなかできないのです。
人と比べることのメリット
人と比べることは、決して悪いことではありません。
なぜなら、人と比較しないと、自分の「立ち位置」も「現在地」もわからないからです。
人と比べるからこそ、
-
- 自分の欠けているところがわかる
- 自分の優れているところがわかる
- 特徴、個性、もっている能力がわかる
現在地を知ることで、成長につながることもあります。
だから、比べることはとても大事です。
人と比べることのデメリット
常に人と比較する思考でいると、友達、同僚、家族、パートナーなど、
周りの人すべてを、競争相手、敵、ライバルにしてしまいます。
さらに、自分にダメ出しばかりしていたら、どんどんやる気が失われていってしまいます。
それでは、心穏やかに平和に生きることができません。
比較の苦しみから抜け出す2つの方法
人と比べて自己否定してしまう苦しみから抜け出す方法を紹介します。
人それぞれ違うことを知る
そもそも人は、
-
-
- 置かれた環境
- 目指しているもの
- 役割
- やりたいこと
- ありたい姿
-
が違います。
それなのに、目に見える一部分だけを切り取って比べても、何の意味もありません。
ましてや、その一部分を比べて、自己否定して自分にダメ出しして、ネガティブに捉えてしまうと、苦しくなるだけです。
自分を嫌な気分にさせて、やる気をなくすだけです。
人は人。
自分は自分。
本当に、人それぞれです。
あなたは、あなたがやりたいこと、自分を幸せにすることに、自分のエネルギーを注いでいけばいいのです。
自分にあるものを大切に育てる
自分の中に既にあるものを大切に育てていきましょう。
大切なのは、
-
-
- 自分らしさを見つける
- 自分にあるものを探す
- 自分らしさ、自分にあるものをどう活かすか考える
-
自分にないもの、不足しているものに目を向けるのはやめましょう。
ないものを追わず、それが自分の個性だと捉えてください。
自分にあるものを見つける4つの方法
もしかしたら、
-
-
- 自分にはいいところはない
- 自分に何があるのかわからない
- 自分にあるものなんて大したことない
-
と思っているかもしれません。
でも、あなただからこそ持っているものが必ずあります。
それを見つける方法をご紹介します。
欠点をひっくり返す
あなたの欠点は何ですか?
実は、自分が欠点だと思っていることは、裏を返せば長所になります。
例えば、
「口下手でうまく話ができない」人は、「人の話をよく聞くことができる」人。
「すぐに人と比べて、自己否定してしまう」人は、「観察力があって成長意欲が高い」人。
自分が嫌っている欠点を、「あなたのいいところ」だと感じている人もいるのです。
あなたの欠点は、裏を返すとどんな長所になりますか?
その長所を認めてあげてましょう。
好きなことを探す
あなたが好きなことは何ですか?
時間を忘れて夢中になれることは何ですか?
-
-
- 自分が楽しんでるだけで、何の役にも立たない
- 人に胸を張って言えるような趣味ではない
-
そうやって、自分の「好き」を消さないでください。
あなたの「好き」に意識を向けて大切にしましょう。
好きだからこそ、続けられるし、上手になるし、自然に伸びていきます。
得意なことを探す
あなたが得意なことは何ですか?
日頃は意識していないし、当たり前にできてしまうことなので、気づいていないかもしれません。
-
-
- 冷蔵庫の中の余り物でパパッと料理が作れる
- 掃除が苦でなく、楽しんでできる
- メール返信の文章が流れるように思いついてすぐに書ける
- 一度通った道はすぐに覚える
- 人と人をつなぐのが得意で、いつも自然に人の輪の中にいる
-
自分にとっては、ほんの些細で大したことないことでも、それができない、苦手な人はたくさんいます。
できない人から見ると、すごい才能なんです。
あなたの得意なことは、あなたに既にあるものです。
それを認めて、伸ばしていきましょう。
できたことに意識を向ける
結果やゴールだけ見るのではなく、やってきたプロセスを振り返って、その頑張りと成長を認めましょう。
自分に厳しい人は、結果に意識が向きがちです。
「結果が全て。結果が出せなければ意味がない。」
そう信じて生きていくのは、苦しすぎます。
もう、100点満点を目指す「満点主義」はやめましょう。
大切なのは
-
-
- 結果はどうであれ、頑張って成長したことに意識を向ける。
- 結果が全てではない。頑張ったことそのものがすばらしいと考える。
-
そして、
-
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- 20点が30点になったら、その頑張りを認める。
- 30点が40点になったら、その成長を喜ぶ。
-
そうやって、できたことに意識を向け、「加点主義」になりましょう。
終わりに
多くの人が人と比較されて育ってきたので、人と比べる癖がついています。
比較することが悪いわけではありあせん。
自分の現在地を知ることができ、成長につながることもあるからです。
ただ、自分にないもの、不足しているものばかりに意識を向けると苦しくなってしまいます。
比較の苦しみから抜け出す方法は、
-
-
- 人それぞれ違うことを知る
- 自分にあるものを大切に育てる
-
自分にあるものを見つける方法は、
-
-
- 欠点をひっくり返す
- 好きなことを探す
- 得意なことを探す
- できたことに意識を向ける
-
あなたが、人との比較や自己否定の苦しみから抜け出し、心穏やかに過ごせることを心から願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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